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認知症者に対する生産的作業の遂行を促進する支援技術に関する研究要点.pdf

发布:2017-06-14约2.45万字共8页下载文档
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111原著111 認知症者に対する生産的作業の遂行を促進する 支援技術に関する研究 -熟練作業療法士へのインタビューを通してー 西田征治川,宮口英樹ヘ近藤敏ヘ西村玲子ヘ上城憲司4) キーワード (Keywords) 1.認知症 (dementia) 2.作業遂行 (occupationalperformance) 3.支援技術(jnterventionskills) 認知症者に対して小集団を形成し,生産的作業を実施する際に彼らに見られる作業上の問題および作業遂行を促進 する支援技術を明らかにすることを目的に,熟練作業療法士5名に対して半構成的インタビューを行った.質的帰納 的分析の結果,作業上の問題は 19項目抽出され,支援技術は41項目抽出された.開始困難,作業中の停止など作 業実行時にみられる問題だけでなく,仕上がりの悪さを卑下し,それが次の参加拒否に繋がるといった生産的作業持 有の問題が抽出された.支援技術には,貢献欲を刺激するような目標設定や声かけによって動機づけすること,個人 の性格特性だけでなく認知症タイプ特有の症状を考慮、した小集団形成や作業選択をすることが含まれていた.黒子の ように演じながら作業が淀みなく流れるように,言語的手がかりだけでなく視覚,触覚,聴覚,唄覚といった様々な 感覚モダリティーの手がかりをタイミング良く与えることが認知症者の作業遂行を促進するために重要である. 少ない. 緒面 そこで,本研究では,認知症者に対して小集団を形成 認知症者は記憶や見当識の障害と言った中核症状に起 して調理活動を中心とした生産的な作業を進める際にど 因して自ら日常の様々な活動を営むことが困難となり, のような問題が生じるのか,そして失敗,混乱や不安を 無為に過ごすことが多くなる1) 何もしない状況は認知 生じることなく生産的作業を促進するためにはどのよう 症者の不安や不穏を増長する2,3) そのような状態にな な方法があるのかを明らかにすることを目的に,熟練作 ることを避けその人らしい生活が送れるように作業療法 業療法士にインタビューを行った.なお,本稿では特に ではしばしば小集団を形成し,塗絵や調理活動などの生 説明を付記しない場合,作業とは生産的作業を意昧し, 産的な作業を提供する. しかし,系統的,総合的な思考 その定義は,調理をすると料理が出来上がるように,何 が困難になった認知症者に不安,混乱や失敗感を生じな かを生産する作業を生産的作業とよぶとする, Perceの いように生産的な作業を促進することは容易で、はない. 定義10,ll)に従った. 認知症者の作業遂行を促進する支援技術については, 食事動作について詳細な分析が行われている.渡部ら4) 研究方法 は,介護職員を対象に認知症者の食事介助動作を分析し た結果,食事動作を促進する支援技術は「環境整備J1言 1.対象者 語による手がかりJ1視覚による手がかりJ1触覚による 対象者は次の2つの条件を満たす熟練作業療法士で, 手がかりjの4つに分類されたと報告している.一方, 本研究の目的や方法を説明し研究への参加の同意が得ら 生産的な作業については,グループでの調理活動におけ れる者とした.①認知症の臨床経験が 10年以上,②研 る認知症者の行動の特徴を詳細に分析した報告5,6)や事 修会や講習会の講師を務めた経験あるいは論文執筆や学 例を通した視覚や言語的な手がかりの有効性を記述した 会発表の経験があり臨床実践を言語化することに長けて 報告2,7,8) はあるものの,小集団の形成方法や作業の促
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