加贺市森林整备计画（本文）（DOC305KB）.doc

Ⅰ 伐採、造林、間伐、保育その他森林の整備に関する基本的な事項 １　森林整備の現状と課題 本市は石川県の最も西に位置し、北西は日本海に面し、この一帯は越前?加賀海岸国定公園に指定されている。南西部は、福井県と接し東側は大日山の稜線を境に小松市に接し、主な河川は大聖寺川、動橋川があり、いずれも大日山系を水源とし、大聖寺川は福井県境に、動橋川は柴山潟を経て日本海へ流れている。 本市の総面積は３０，５９９haで森林面積はその６９%にあたる２１，２７１haで、民有林面積は１９，８１１haで蓄積は２，８４７千m3である。このうち人工林は６，７４７ha、人工林率は３４%となっている。 特に森林組合の組合員が所有する森林においては、平成１７年５月に国際的なFSC森林認証を受けたことを機に、国際基準での環境、社会、経済面において適切で持続可能な森林管理を行っている。今後は、下刈や雪起しなど幼齢林の保育から、間伐?枝打ちなどの壮齢林の保育管理を徹底し、森林の量的、質的な充実を図る必要がある。 　また、松林の面積は１，５７３haあるが、松くい虫の被害は一旦減少したものの、平成１８年度より再び増加し今後も大切な松林を守るため、薬剤散布、伐倒駆除を行うほか、その周辺地域を広葉樹林等へ転換し保護樹林帯を造成し、木と共存できる森林整備を形成したい。 ２ 森林整備の基本方針 森林整備の現状と課題を踏まえ、森林整備の基本的な考え方を以下の機能別施業森林に区分する。 　　(1)　地域の目指すべき森林資源の姿 森林の整備に当たっては、森林の有する多面的機能を総合的かつ高度に発揮させるため、重視すべき機能に応じた適正な森林施業の実施や森林保全の確保により、健全な森林資源の維持造成を推進する。 　　　　森林組合の組合員が所有する森林において、平成１７年度に国際的なＦＳＣ森林認証を取得したことを期に、国際基準での環境、社会、経済面において適切で持続可能な森林管理をおこなう。 (2)　森林整備の基本的な考え方及び森林施業の推進方策 ア　地域森林計画で定める森林整備の推進方向に順次、５機能に区分し推進する。 ①【水源函養機能維持増進森林】 　　　　　樹木間の空間が確保され適度な光が差し込むことにより下層植生が育成し、落葉等の有機物が土壌に豊富に供給されており、また、下層植生とともに樹木の根が深く広く発達することにより土壌を保持する能力に優れ、さらに、水を浸透させる土壌中のすき間が十分に形成されることにより保水する能力に優れた森林。 ②【山地災害防止機能/土壌保全機能維持増進森林】 　　　　　根茎が深くかつ広く発達し、常に落葉層を保持し、適度の陽光が入ることによって下層植生の発達が良好な森林であって、必要に応じて土砂の流出?崩壊を防止する施設等の治山施設が整備されている森林。 　　 ③【快適生活形成機能維持増進森林】 　　　　　風?雪等や騒音等の生活環境を緩和させるとともに、自然景観を構成し生活に潤いと安心を与える森林。 ④【保健維持増進森林機能】 　　　　　史跡、街並み、名勝と一体となって歴史的風致を構成する森林。 　　　　　文化財を中心とした史跡等の見直しや有効利用の開発を推進する。 　　　　　身近な自然や自然とのふれあいの場として適切に管理され、住民等に憩いと学びの場を提供している森林であり、必要に応じて保健?文化?教育的活動に応じた施設が整備されている森林。 　　　　　原生的な自然環境を構成し、貴重な動植物の生息及び育成に適している森林。 ⑤【木材生産機能等維持増進森林】 　　　　　材木の育成に適した森林土壌を有し、木材として利用される上で良好な樹木により構成され、成長量が高く、二酸化炭素の固定能力が高い森林であって、一定のまとまりがあり、林道との基盤施設が適切に整備されている森林。 　　　　　林業専用道路等の整備を行い高性能林業機械を使用することで森林施業の効率化を図り、木材流通の低コスト化を推進する。 　　　(1)の森林施業の推進方向を踏まえ、以下の事項を重点として適切な森林整備を推進する事とする。 ①　東谷口、三木地区における天然林の適正な保全管理及び里山景観保全のためケヤキの植栽の推進。 ②　木材生産や森林管理の効率化を図るため、特に三谷地区で路面舗装に積極的に取り組み、コスト削減をはかりつつ?高性能林業機械の導入で生産性の向上を図る。また?枝打?間伐等を適正に行い?長伐期施業、複層林施業を進め、良質材の生産に努める。 さらに、林業技術、木材の供給と利用のあり方を林業教室等の行事を通じて、後継者の育成に努める。 ③　片野地区等において治山施設の設置を行い、災害に強い森林の造成に努める。また、海岸部においてはクロマツ等の植栽を推進する。 ④　片野地区に