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第 10 回グローバル COE 主催ワークショップ
『哲学への権利――教育哲学と哲学教育のあいだ』
日 時: 2010 年 3 月 13 日(土)13:30~17:30
場 所: 京都大学大学院人間?環境学研究科棟?地下講義室
(京都大学吉田南キャンパス http://www.h.kyoto-u.ac.jp/access/)
参 加: 参加自由?入場無料
企 画: 小野文生(京都大学グローバル COE?教育学研究科)
主 催: 京都大学グローバル COE「心が活きる教育のための国際的拠点」ユニットD
プログラム
■第 1 部 上映会 13:30-15:10
ドキュメンタリー映画「哲学への権利——国際哲学コレージュの軌跡」(2009 年)
(Le droit à la philosophie: les traces du Collège international de Philosophie)
監 督: 西山雄二
出 演: ミシェル?ドゥギー、フランソワ?ヌーデルマン、ブリュノ?クレマン、カ
トリーヌ?マラブー、フランシスコ?ナイシュタット、ジゼル?ベルクマン、
ボヤン?マンチェフ
上映時間: 93 分 フランス語/日本語字幕付
※参考 HP(予告編) /
(休憩 15:10-15:30)
■第 2 部 討議 15:30-17:30
パネリスト:
西山雄二(東京大学大学院総合文化研究科)
森田伸子(日本女子大学人間社会学部)
大河内泰樹(京都産業大学文化学部)
山名 淳(京都大学大学院教育学研究科)
司 会: 小野文生(京都大学グローバル COE?教育学研究科)
問い合わせ先: 京都大学大学院教育学研究科 小野文生(ono@educ.kyoto-u.ac.jp)
電話:075(753)3006
■企画趣旨
本企画では、まず第 1 部において西山雄二監督(東京大学特任講師:哲学?フランス思
想)によるドキュメンタリー映画『哲学への権利――国際哲学コレージュの軌跡』(2009
年、93 分、フランス語/日本語字幕付き)を上映する。
国際哲学コレージュ(CIPH)は、1983 年にジャック?デリダやフランソワ?シャトレ
らによってパリに創設されたアソシエーション(市民団体)であり、大学や研究機関と連
携しつつもそれらからは独立した「固有の施設をもたない」教育?研究組織である。そこ
での教育?研究活動は、大学や研究所常勤の研究者のみならず、若手研究者や学生、一般
市民にも開かれており、また哲学のみならず、芸術?文学?精神分析?科学など異領域の
学問どうしを相互に連関させながら「諸学問の限界それ自体を問いに付すような隣接性の
創造」(西山)が企図されている。デリダをはじめとする創設期を担ったひとびとの夢と格
闘の軌跡を、その知の運動に加わり現在も推進している人びとの語りによって再現した本
作品は、転換期にある現在の大学に身をおく私たちに対してきわめて多くの問いを突きつ
け、しかし同時にそれと同じくらい力強い希望を投げかけている。
第 2 部では、第 1 部の上映会をうけて、ワークショップ『哲学への権利――教育哲学と
哲学教育のあいだ』と題したパネル討論会を催す。企画者の小野文生(京都大学:教育哲
学?思想史)による司会のもと、監督の西山雄二(東京大学:哲学?フランス思想)に加
え、森田伸子(日本女子大学:教育思想史?教育哲学)、大河内泰樹(京都産業大学:哲学?
倫理学?ドイツ思想史)、山名淳(京都大学:教育哲学?教育史)をパネリストに迎え、現
在の私たちにいかなる教育と哲学の可能性が残されており、また、いかなる展望が拓かれ
うるのかを語り合う。
「哲学への権利」という問いかけには、単なる狭義の一専門分野としての哲学にはおさ
まらない、きわめて多くの問題が含まれている。たとえば、現代における大学や知の制度
のあり方、研究と教育や専門と教養の関係、学問と自由の関係、学問の学際性や国際性の
可能性、人文学と自然科学のせめぎあい、などである。あるいはまた、国際哲学コレージ
ュの実験について討議することのうちには、研究者育成のシステムについて、市民大学な
ど生涯教育のありようについて、国際的な観点から比較考察する視点さえも含まれる。「哲
学への権利」は、その意味で同時に「教育への権利」として理解されねばならないだろう。
これらもろもろの問いは、教育学や心理学にとっても無縁ではありえない。とりわけ教
育学や心理学は、元来は国民国家の成立と近代化のなかでしだいに哲学から機能的に分化
し自立してきた「根」を同じくする学問であるし、また
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